Works
- Title: SHINOBAZU-ROAD
- Name: 馬渕菜月
- Location: 東京都台東区 上野恩賜公園
- Date: 設計計画Ⅳ
- Data: 上野公園の南に位置する、約11万㎡の不忍池はかつては東京湾の入り江であった。海岸線の後退によって取り残された部分が競馬場や水田に形を変え、現在は「池」という形で都市の中の貴重なオープンスペースとして存在している。
付近には、東京大学や美術館・博物館、旧岩崎邸庭園、下町感じる谷根千などが位置しており、訪れる観光客も多くいる。不忍池はそれら周辺地域をつなぐ「結節点」となり、人々で賑わう場所になり得ると考える。
「蓮池」「ボート池」「鵜の池」の3つに分断している遊歩道を取り去り、水域範囲を街側に大きく引き込み、池を一周する道を通す。その道は、エントランス、動線、ステージ、動物園、テラスとなり、1.5kmのランニングコースにもなる。柵で完全に分断されていた動物園と不忍池は、立体的に重ねることで新たなアクティビティを誘発し、池と街の間の高層ビルの接地階をオープンカフェとすることで、公園と都市の反転が起きると考えた。目的なく訪れる人々を柔軟に受け止め、動きのある空間を体験することができるような、街に開かれたオープンペースを提案する。