Works
- Title: 大森の際
- Name: 小笠原 智美
- Data: 東京は、江戸の頃から埋立を繰り返し行っている。
本計画地の大田区大森地区もそのひとつである。かつては海苔の養殖場として栄えていた大森地区は、まちと海が隣り合わせの身近な関係にあった。しかし、時代を経て、大森地区は海との接点に壁となるものができてしまう。その壁とは、サッカー場や野球場、ゴルフ場等と行ったスポーツ施設である。現状はネットの壁面が立ち並び、まちから海を眺望することすらできないのである。まちと海が隣り合わせの生活とは一変、切り離された関係は、大森地区のポテンシャルをひとつ損なう一因ではないかと私は考えた。
本計画では、「まち」「スポーツ施設」「公園」「海」のそれぞれ独立した空間を切り崩し、噛み合わせた空間をつくる。そして、まちと海との接点を増やし、空間を共有していくことでお互いを意識し合う場をつくることを狙いとしている。またデッキや芝生、葦をいったハードからソフトの複数のエッジをつくることで、アクティビティを誘発し、大森の際での新たな過ごし方を提案する。
- Date: 2012 卒業設計
- Location: 東京都大田区